イケメンなんか大嫌い
背中を折り曲げ、脱力して床を見つめた。
どうしてこんなことをするの
「…………嫌い……」
肩を震わせぽつりと漏らした声は、次第に大きく荒ぶった。
「……あんたなんか、死ぬ程嫌い」
背後に微かに、床を踏み締める音。
「……なんでよ……そんなに許せないなら、もう放っといてよ……。あんな嘘吐いてまで、貶めたい?」
纏わり付く場の空気が息苦しく、床の上で拳を握り締め瞼をきつく閉じても、涙も出ない。
いっそ泣いてしまえたら、まだ楽だったのに。
強ばる肩を、後ろから掴まれた。
いつの間にか間近に迫った俊弥を虚ろな目で見上げると、瞳は真剣な色を湛えている。
「俺は、嘘なんか吐かねぇよ」
腰を落とし、目線を合わせようとする。
わたしは動揺から体を後ろに傾けた。
床に手を付いて、その分近付こうとする。
端正な顔に影が落ちて、向けられた視線にぞくっと身震いした。
躱そうとして、片肘を付いて支える格好になってしまう。
射抜くような眼差しが、言葉を続けた。