熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
こんな言葉攻めばかりされたら、
たまらない。
ファイサルの弱点って、何?
彼が嫌がることは、
やってしまうと恐そう。
それは、止めた方がいいと、
私の理性が言っている。
じゃあ、どうする?
例えば、くすぐるとか。
ダメ。
逆にくすぐられたら、こっちが持たない。
だったら、これはどうだろう。
やられっぱなしじゃたまらない。
攻撃は最大の防御だ。
よし、攻めてやろう。
逆効果だったら、どうしよう。
ええい、もういいや。
ダメだったら、ここから逃げ出すことを考えよう。
苦し紛れに、
彼の耳に軽くキスしてみる。
本当に、触れただけなのに。
ピクンと、彼の大きな体が反応した。
なに、これ? 可愛い。
もう一度やってみよう。
チュッ
今度は、耳の裏側。
はっと息をのむしぐさに、
ファイサルが軽くうめくような声を出した。
彼は、自分の耳から、
私を引き離そうと真面目な顔をして言う。
「美夜、ダメだよ。今は仕事中だ」
恐い声。
「私の仕事は、
あなたを愛することだわ」
さっきのセリフを繰り返す。
アラブ語だったから、
これであってるかどうかわからないけど。
ファイサルが、
ポカンと口を開けて私を見ている。
あれ?どうしちゃったの?
いつも抜け目なく、
私を腕の中に抱いていても、
視線を動かしたり、
始終、何か別のこと考えてる人が、
どういうわけか
放心したように私を見つめてる。
「どうかしたの?ファイサル」
魂が抜けたちゃったような、
ぼおっとした顔。
これで、気をよくして
いたずらをしようと思った。
「habibi、ファイサル可愛い」
少し伸びあがって、
彼の頬にキスをした。
軽く、触れるくらいのキスだった。
本当に、冗談だったんだけど。