熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
『例えば、どんな?』

ムスタファが面倒くさそうに答える。

『国の仕組みを勉強するためさ。
日本人が明治になったばっかりの頃、

ヨーロッパやアメリカに行って勉強したのと同じ。
どうやって、国の仕組みを一から作り上げたのか、その方法を知りたいんだ』

私は、それじゃ答えにならないと言って
彼の意見に反対した。

『その割には勉強してるより、
ああして考え込んでるじゃないの』

『国が落ちつかないからなあ。
今日も早めに帰国しなければならないって言ってた』

『そうなの?』
私は、目を丸くした。

『やっぱり、ファイサルは、
母国から派遣されてきてるんだ。
国に帰ったら、若いのに、重要な役目を担うんだね』

『なに言ってんの?
だからって、色目で見るなよ。
お前なんかには、もったいない。
足元にも及ばない人なんだ』

ムスタファは、冗談ではなかった。
彼は、始終一緒にいる友人を、
生涯で最も尊敬する人みたいに崇拝していた。
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