熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
『なんで、私がそんな目で
ファイサルを見てるの?』

一度聞いたことがある。

『ファイサルを見て、
女が考えることは、みんな同じだからさ』

『随分、片寄った考えしてるのね』

『そのくらいでちょうどいいんだ。
俺の使命は、ファイサルが
半年先に生まれてから決まってる。

彼のそばにいて彼を守ること。
聖杯番としての使命を全うすること』

『聖杯番?なにそれ?パーティの時に、
乾杯でもする係?』

『なに言ってやがる。
ベトウィン族の古い家系に生まれたものは、
王族に男の子が生まれたら、
生涯運命を共にする同い年の子供を、
一人差し出すのさ。

まあ、逆らうなっていうことだ。

ファイサルにも、
そういう俺みたいな側近が何人もいる。

そいつらは、ずっと
ファイサルと行動を共にする。
でもファイサルは、国外に行くときは
うっとうしいから、お供は一人でいいって言うんだ』

『そう。それで……
彼が日本に来たのは、
お母さんが日本人だから?』




『それもあるだろうな』彼の声がした。
ファイサルが、いつの間にか私の後ろに立っていた。

『ファイサル?どうかしたのか』

ムスタファが、
ファイサルの方を見ている。
ファイサルは、ムスタファを無視して
私に話しかけた。

『美夜、少しいいかな?』

『ええ』

『話があるんだ』

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