熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
『美夜。私はもうすぐ、
国に帰らなければならない。
だから、君もどうするのか考えて欲しい』
『君も考えて欲しい?えっと……』
急にそんなこと言われても、
なんて答えればいいのか分からない。
『急で申し訳ないのだが、
君もビジャールに来てもらいたい。
それで、ご両親に承諾を
取ってもらいたいのだ』
『ちょっと待って、どういうことなの?
私があなたの国に行かなくてはならないの?
その上に、私の両親に許可を
取らなければいけないの?』
『美夜、君は、ただ、観光に来るわけじゃない。
私の妻となって私と一緒にビジャール国で暮らすのだ』
『えっと……ファイサル?
私、あなたの言ってることに、
全然ついて行けないんだけど』
彼は、私の意見が聞こえて
なかったみたいに続けて話した。
『ついて行けないんじゃない。
行くんだ。
今月中にも手続きをして、
君とビジャールへ行くよ。
心配はいらない。私が付いている』
『ちょっと待って。ファイサルは、
私と結婚したいってこと?』
『そうだ』
『えっと、記憶によれば私たち、
付き合ってもいないし、
手も繋いでませんけど』
『お互いの相性のことを言っているのか?
心配なら、仮の結婚を執り行おう。
手続きはいらない。一晩一緒に過ごせばいい』
『いえ、そうじゃなくて。
ちょっと待って。私はまだ学生だし。
大学も後二年あるの。
結婚なんてずっと先の話でしょう?』
『まだ考えてないなら、今すぐ考えればいい』
『えっと……』なんて反論すればいいの?
『大丈夫だ。
何ごとも、私の言う通りにしていればいい』
すっと近づいてきて、腰を引き寄せられた。
『嫌じゃ、ないだろう?
これでも、キスを断わられたことはない』