熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
「写真撮ってないの?なんでよ」
千紗は、
口をとがらせて不満そうに言う。
「どうして写真なんて取るの?」
「だって、どんなふうに成長したのか
見せてくれたっていいじゃないの」
学生の頃、目立たなくしていた彼が、
なぜ、堂々と人前に出て自信たっぷりに
笑えるようになったのか、
私も興味がある。
でも。今の彼の姿は、
写真なんか撮らなくても、
パソコンを開けば見ることが出来る。
「インターネットで探せるよ。
イケメン、アラブの王子とかで
検索すれば出てくるよ」
本当に、ファイサルの写真が
うんざりするほど出てくる。
「なに、それ。公にもイケメンって
認められてるんだ」
「王族っていうだけで、
特別な存在だから、何でも注目されるのよ」
実は、それも悩みのタネだ。
アラブの王子様、彼らプライベート、
自身の顔写真だけじゃない。
恋人は、ともかく
奥さんとなると写真だけではない。
行った先で人前に出て、もちろん、
メディアの対応も受けるのが仕事だ。
ビジャールは、小さな国だとしても、
いろんな国と国交を結んでいるのだ。
外国から来たお客様をもてなしたり、
逆に海外に出かけていき、
その国の重要な人たちにもてなしを受ける。
「それは、自信がないから断るっていうこと?」