熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
すぐ後ろで人の気配がした。
「美夜……」
耳元で声がして、振り返ろうとしたら
後ろからふわっと抱きしめられた。
「池山さん?」
「寒くないか?」
「はい」
彼は、私が腕を解こうとしないのを
見てとると、回した腕でぎゅっと抱きしめてきた。
「池山さん……」
「ずっとこうしたかったんだ、俺……」
耳の後ろに唇を当てられた。
「美夜……
なかなか、ゆっくり
君と話し合う機会がなくて」
ささやきが漏れてくる。
私は、彼の腕を解こうとした。
池山さんは、私の腰を軽く抱くと
引き寄せてキスをしてきた。
あの時、どんなに、こうやって
彼が、抱きしめてくれるのを夢見てただろう。
優しく見つめて、
周りなんて目に入ってなくて。
キスに答えると、
熱くそれに応えてくれて。
でも、違った。
私がキスして欲しい人は、この人じゃない。
「出来れば、
6年前にそうして欲しかったな」
彼の表情が強張った。
「今だって遅くないさ。
君は、まだファイサルのものじゃないんだ」
誰かのもだからダメだっていうんじゃない。
あの時、私たちの間にあった絆は、
完全に切れてしまった。
「今さらどうしたいって言うんですか?
謝れば、元に戻ると思ってるんですか?」
「簡単には行かないと思う。
でも、不可能じゃない。お願いだから、
俺を避けたりしないでくれ」