熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~

朝になった。
宿の朝食を食べた。

お膳がお弁当箱のように
箱になっていて、
一品ずつ料理が盛り付けられている。

見た目にも美しい、
美味しい朝ごはんだった。


部屋に戻って、
応接セットのテーブルの上で地図を広げる。


彼は、地図を見ながら、
お母さんから聞いた地名や、
建物の名前がないか、
一つずつ声に出しながら思い出そうとしている。

1つも思い出さないでいると、
可哀想になってくる。

「南中学だよね?
だったら、学区内に住んでたはずだから、
その周りを歩いてみれば
何か思い出すんじゃないかな。
その辺りを歩いてみようか?」

「ん、そうだな」彼は、ため息をつく。


ファイサルは
英語で書かれた地図を手に、
一生懸命、記憶をたどろうとしている。

「一度も来たことがないんだもの。
地図を見てもピンと来なくても仕方ないよ」

「うん」

< 229 / 295 >

この作品をシェア

pagetop