熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
公園のすぐ近くにある
中学校に足を運んだ。

ファイサルは、
校門の外から校舎を眺めていた。

彼は、門のところに立って動かない。

「ねえ、交渉して中に入れてもらう?」

事情を話して、
当時の資料を見せてもらえるかもしれない。

誘ってみたけれど
彼はその提案を拒んだ。

「いいよ。ありがとう。
母がこの場所にいて、
3年間この門を通ってたんだ。
それが分かっただけでいい」

「ファイサル……」

「後は……」

「この町の見どころは?
専属のガイドさん」

「いろいろあるわよ。
今日は、市内を回りましょう。

この近くにもいろいろあるのよ。
昔の商家の風間家旧宅でしょう?

それから庄内藩が
武士の教育のために作った学校も。どこでも案内するわ」

「うん」

ファイサルは、
豪商の旧宅よりも教育に興味があるといった。

どんな時でも
、国のことが頭を離れないのだ。

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