熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~

「美夜、観光はもういいよ。
そろそろ帰る支度をしよう」
帰るというのが、
東京に帰る意味だと分かって悲しくなった。


「そう?まだ、
約束した一週間には、あと2日あるけど」

「そうだね。でも、
もう十分見て回ったし、
もういいんじゃないか?」

「何が十分なの?
たった5日しか経ってないっていうのに」

とうとう我慢できなくなった。

あと2日あるのに、
どうして予定を切り上げなきゃいけないのだろいう。


「美夜、
そのことについて話があるんだ」


「聞きたくない」

よくない話に決まっている。

私は、
部屋を飛び出して旅館を出て行った。

今は何も聞きたくない。



ファイサルは
すぐに追いかけてくると思ったのに、
彼は追ってこなかった。

旅館の外に出て、
どうしようか考えた。


駐車場の向こうに海が広がっている。



2日目の朝、
ファイサルと砂浜を散歩をした。

どうしていいのか分からず、
駐車場を抜けて、
海に向かって歩いて行く。

砂浜に下りてしばらく歩くと、
岩だらけの磯に出た。

日本海はどこまでも広がっていて、
どっちかを向けば中東のビジャールの方角になるだろうかと思った。



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