熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
その頃、ファイサルが、
大学に来て半年が過ぎていた。
周りの学生と同じ服装をして、
目立たないように話も合わせて、
周囲から浮かないように、
気を付けていたけれど、羊の中にオオカミが隠れているようなものだ。
目立つなって言う方が、無理なことだった。
いくら周囲と溶け込んだって、
彼の外国人らしいバランスのとれた容姿、
優雅な身のこなし、それからお金持ちっぽい雰囲気。
目立たなくしても、女の子の方が、
彼の匂いをかぎ分けて近寄ってくる。
いつの間にか女の子に囲まれていた。
ファイサルは、そういう子たちに、
辛辣な英語を浴びせかけて、寄り付かなくさせていた。
それでも、構わずに
寄ってくる子には、ムスタファが
適当にあしらって遠ざけていた。
ムスタファは、そういう子に、
いったん気のある振りして近づいて、目的を達したら、
今度は、徹底的に相手を
無視するという、非常なやり方をすると噂になっていた。