熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~

高貴な、近寄りがたい雰囲気を
持っているファイサルと違って、

ムスタファは、
体を常に鍛えていて、野性的な体の動きをする。

生命力があって、力強く、それでいて人懐っこい。

まるで兵士のように、
鋭い目をした男から、ある時、

屈託のない笑みを浮かべられて、
甘い言葉で誘惑されたら、女の子はひとたまりもない。


私のことは、『この、くそ女』
と忌み嫌うようにアラブ語でつぶやくせに。

ファイサルと無関係な、
無害な女の子に対しては、彼は本当に優しかった。

ファイサルは、私をいつも
近くに置こうとするので、ムスタファは余計に気に入らない。

だから、私に対してずっと不機嫌に睨み続けていた。


その後も、ファイサルから何度か電話をもらったり、学校で見かけたりした。
私は、彼の誘いを上手くかわしていたと、思っていた。

でも、ファイサルはとても、したたかだった。

そして、彼が言うように、
欲しいものは何をしてでも手に入れる。

本人も言う通り、
ずっとそうしてきたのだろう。

もちろん私は、彼がどういう人間かだなんて知りたいとは思わなかったけど。

< 260 / 295 >

この作品をシェア

pagetop