熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~



「君の部屋まで送るよ」という池山さんの申し出に、
「引っ越す直前だったから、住めないの。今日は、どこかに泊まります」
と、正直に答えてしまった。

「行くところがないってこと?それなら、俺の家に来いよ」

「えっと……」

「なんだよ。変か?」

「いいです。遠慮します。だって、そこまで迷惑かけられない」

「大丈夫だって。何もしないから。それより、俺、美夜と話をしたいんだけど。
仕事忙しくって、外で会う時間作れないだろう。だから一緒の方がいい」

「何の話ですか?」
そう尋ねても、何も教えてくれなかった。

どういう話なんだろう。

池山さん、どういうつもりなんだろう。


色々考えなきゃいけないのに、頭は考えることを拒絶している。

何かしなきゃいけない、そう思ってみても、肝心の体の方が動かなかった。

ただ、プカプカと川の流れに逆らわずに流されて行って、どこにたどり着くのかもわからなかった。


< 274 / 295 >

この作品をシェア

pagetop