熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
ファイサルは、生地に光沢があって、
彼をより引き立てるようなスーツを選んでいた。

昨日の彼より、数倍も素敵に見える。

スーツの良し悪しに疎いけれど、
彼があらたまった態度で、席に着いていることは気がついた。

それに、なんだろう。
彼が少し緊張していることも分かる。

食事だけで、こんなに気を遣うのかな。

ファイサルは、再会を喜ぶだけで、
かなりの出費をしている。

レストランは、昨日と同じ。
けれど、部屋は昨日より多少広い気がする。
何か考えてるのかなと、彼のことを思う。

メニューは、なんというか、
ほとんど代わりばえしない。

前菜とスープが出で来た時点で、そう思った。
彼が気が付いて説明する。

「ハラル認定は、毎日のように
メニューが変わらないんだ。改善して言うかなければね」
「そうね」

「君は、好きなものを食べればいいよ」
「あなたも食べられるように、別の店でもよかったのに」
うん、そうだねと頷き、
彼の顔が、嬉しそうな何とも言えない表情になる。

『君は、優しいね』
彼のアラブ語か、寂しそうに聞こえた。

「えっと……」私は、何か答えようかなと迷った。
でも、すぐに彼が言葉をつづけた。

「ありがとう。今日だけだよ。今日は特別だからね」
彼は、まっすぐに私を見ていて、少し緊張気味に答える。

『ますます、愛しく感じるよ、私の美夜』
私は、恥ずかしさでうつむく。
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