熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
「気になってるのは、仕事だけ?」
彼は、じーっと、でっかい黒い瞳で見据えてる。
嘘ついたら許さんぞと、
言わんばかりの眼力で見つめてくる。
「ええ、そうなの。仕事は大切だわ。
お陰様で私、会社でたくさん顧客を抱えてるの。
休みが明けたら、早速、次のツアーの準備に取り掛かるの」
「そう。それはいけない」
週が明けたら、日本の観光施設を見学に来る
アメリカ人のガイドをすることになっている。
そのために、いろいろ勉強もした。
『美夜、いくら仕事でも
アメリカ人の男ばっかり連れて歩くのは、感心しないね』
彼は、何かを思い出して、そのことで顔を曇らせた。
「ファイサル?」
しばらく無言で考えていた彼が口を開く。
「いいでしょう。仕事については少し考えましょう」
「ありがとう」ほっとする。分かってくれたかな。
「でも、美夜の仕事は、
私たちが夫婦になる妨げにはならないよ」
「なんで?」
「なんでって。もう忘れたのか?
6年前、あなたは私と契約した。
だから、あなたは私のものです。
その対価に私は、
あなたの純潔をいただいたのだから。
私は、あなたの夫になる男だ。
一生添い遂げるべき夫は私だ。
だから、あなたは
私のことを第一に考えねばならない」
「な、何を言い出すんです?」
「これは、決められたことです。
誰にも曲げられません」
ど、どういうこと?