熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
「業務提携って、何ですか?」
私は、手を握ってこようとする
ファイサルに、気を取られながら質問する。
「シークの会社はね、まあ、
世界中手広くビジネスをやっていてね、
日本にも拠点を置きたいと言っているんだ」
そうですか。
「どうしてうちの会社に?」
だったら、
なおさら大きな会社と組めばいいじゃないの。
「美夜、私は、日本に来る
イスラム圏の旅行者を案内するビジネスを、
本格的に始めるよ。
そのためには、
環境を整え受け入れる準備をしなければならない」
「それで?」
なんでファイサルのビジネスに、
私が関係あるの?
「多くの旅行客を受け入れてもらうために、
私はたくさん働かなければならない」
「はい、頑張ってください……」
「それには……
一緒に働いてくれる可愛い秘書がいる」
「それなら、すぐに探しましょう。
なんなら、イスラム圏から日本語のできる人材を」
私は、立ち上がろうとした。
すぐに引き戻されたけど。
「いいや。秘書はすでにいる。
私の秘書は、美夜にしか務まらない」
んん?
ファイサルは黒い瞳で、
私のことをうっとり見つめてる。
油断した隙に、
捕まえた私の指先にキスをする。
「なあに言ってるんですか?
冗談はやめてください。
私は秘書ではありません。
私はガイドです。
私は旅行客を案内するのが仕事です。
秘書にはなれません」
ファイサルは、首を振った。
「美夜じゃなきゃダメだ。
美夜じゃなきゃこの仕事はしない」
「な、な、んですか?」
社長と本部長が同時に前に乗り出してきた。
「君が、頑張ってくれれば、
それ相応の対価が支払われる。
我が社の何年分の利益が君にかかってるんだよ」
二人が同じ様なことを同時に言った。