熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
ゴールデンウィークも近い、
4月の終わり。
「お願いします!!」
と声を張り上げて頭を下げる。

私たちは、今日も
先輩が用意したビラを持って、
新入生を捕まえるのに必死だった。

「最低ノルマは5人。
それ以下なら、個人的にスカウトして来てもらうよ」
あんまり反応がよくない。
池山先輩も少し焦ってるのかな。

「はい」
男前の先輩の手前、ハイっと威勢よく答えた。

「ええっ!」
あとの二人が、やる気なく答えた。

旅行に行くのに、最低でも20人は欲しい。

「全体で20人切ると、マジでやばい」
孫田君、頭の中でいくら違うのか計算してる模様。

「学生だけじゃなく、顧問の先生や、
OBもいるから実際声をかけると何とかなるんだけどね」
先輩が励ます。
「はい。がんばります」

池山先輩が、いったん休憩しようと言って、
テーブルまで下がろうといった。

「普段なら、お前らみたいに、
自分から来てくれる子だけでいいんだけどな」
椅子に座ってから、池山先輩が言う。

いつも間にか、
先輩が缶のジュースを人数分用意していてくれた。

向こうから来てくれるのを待ってるだけじゃなく、
乗り気じゃないと思われる、
気の弱そうな男の子にも声をかけよう。

声をかけるなら、まず女の子からで、
女子の数が一定以上いると
サークルとして安定しやすい。
だから、大人しい男の子はあとにしよう。
なんて意見も出た。

なんて言ってたけど、最後の方は、
池山先輩に言われて、
通りかかる1年生のみんなに声をかけた。
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