熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~

背の高い方は、
女の子を相変わらず無視してる。

でも、後から来たもう一人の黒髪の縮れ毛の方は、
あからさまに一晩の相手を探すみたいに
女の子を誘っている。

大学内でナンパをしようが何しようが構わなかった。

そういうのは、いくらでも目にするし、
誘われた子は私の知り合いでも何でもない。

けれど、女の子がその場を離れた時に
耳に入って来た言葉が最悪だった。

『ムスタファ、Bitchなんか相手にするな』

そう言ったのは、のっぽの方だった。


久しぶりにカチンときた。
口よりも手が先に動いていた。

私は、テーブルに置いてあった
リンゴジュースの入ったカップをそいつに投げつけた。

カップは見事に命中して、
ジュースが彼のパーカーのロゴマークのところに引っかかった。


彼は、降りかかった災難が、
私が投げたコップにあると分かると、
つかつかっと私のところまでやって来た。

『どういうつもりだ?』

『女の子引っかけるなら構わない。
けど、差別的な言葉を吐くなら外でやって。
目障りなの』

言いたいことを、かっこよく英語で言えたと思った。


けど、私の言葉は、
彼を余計に苛立たせたみたいだ。

『Bitchだからそう言ったんだ、それの何が悪い』

私を指で威嚇して、
はるか上から怒鳴りつけた。

結構な迫力だった。

『どうしてそんなふうに決めつけるの?
あの子たちだって、一晩の相手に男の子
あさってるわけじゃないでしょう?』

『決めつけるも何も、
そんなのばっかりじゃないか。
誘えばすぐについてくる』
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