熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~

社会人のOBの人は、学生の集まりに
わざわざ参加してくれて、
お金だっていつも多めに出してくれる。

旅行も、学生が好き勝手決めた宿に、
文句も言わず、
毎年休みを取って参加してくれる。

池山さんからも、
ちゃんと接待するようにと言われていた。

特に、新入生がイケメンアラブ人に
行ってしまって、
残ってるのは私と千紗くらいだ。

「美夜、ちょっと田島さんの隣で
話してやってくれないかな」
さっそく、池山さんに頼まれた。

「はい」いいですよ。
去年もそうしてましたし。

田島さんいい人ですし。
池山さんの隣にいられないのは残念だけど。

静かに会話が進んでいった。

田島さんは、三十代半ば。

お酒もよく飲むけど、
私たちが就職する際に相談に乗ってくれたり、
実際に田島さんの旅行会社に、
就職した学生もいる。
だから、
決して面倒を起こすような人ではない。

「あれ、どうなのかねえ。
料理って決まってるのに、
違うもんばかり頼んで。
こっちのもの、ずいぶん余ってるじゃないか」

そういうことも、
田島さんはきちんと指摘してくれる。

例え、好き勝手に移動して行っちゃった、
イケメン好きの女の子たちの為であっても。

「はい」
料理は、テーブルに並んでいる皿を並べ直して、
群がってる女の子たちにも、
食べてもらおうと立ち上がった時だった。

足がしびれた私が、
バランスを崩してぐらついた。

足が引っ掛かって、
私は、田島さんの上に乗ってしまった。

「ごめんなさい」

本当に、私の落ち度だった。完全に。

だから、謝ってたのに。

「大丈夫か?」
近くにいた池山さんが、
手を貸してくれようとした。

「いえ、大丈夫です」

立ち上がろうとしたら、
いきなり後ろから腕をぐいっとつかまれた。

孫田君か、千紗が助けてくれたんだと思った。

でも、違った。
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