熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~
新館のタワーのエレベーターに
乗り込むときに、黒服を着た
体格のいい男たちに囲まれた。
千紗と私は二人でくっつきあって、
身を固くした。
ファイサルが気が付いて、
安心させてくれた。
『心配するな。ここに居るのは、
ただの護衛だから』
私たち四人と黒服の2人が
エレベーターに乗り込んだ。
エレベーターは一度も止まらずに、
30階まで上がって止まった。
「凄いとこ来ちゃったね」
千紗が小声で言う。
さっきフロントで、ファイサルのことを、
アラブの富豪かもなんて冗談を言ってた時は、
私も千紗も何もわかっていなかった。
部屋にただ泊まるだけなら、
単なるお金持ちってだけなんだろうけど、
護衛のものを連れてる人ってあまりいない。
エレベーターを降りると、
黒服がさらに増えていた。
ただごとじゃないと思った。
千紗が、不安そうに言う。
「ねえ、アラブにもマフィアっているのかな?」
私も、そういうことを心配した。
すごいお金持ちって、それ以外いる?
廊下を歩いていると、
ファイサルに呼び止められた。
『ちょっと来てくれ』
私は、自分に指を向けて
『私のこと?』と聞き直した。
『そうだ』