熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~


『そんなことないでしょう?』

大学にいるときの彼は、
ずっと目立たないようにして、
人と目を合わさないようにしている。

自身がないから、そうしてるというよりは、
無用なトラブルを、
避けるためなのかなって気がする。

こうして、二人っきりでいると
全然別の印象を受ける。

彼のいうことは、
どこかとらえどころがなくて、
本当にそんなことって
あり得るのだろうかって思う。

『少なくとも、
わたしの国では一人もいない。
母をのぞいてはね』
ルームサービスが入って来た。

ガチャガチャと音を立てながら、
食事の用意を並べてくれる。
『適当に頼んだから、
欲しいものだけ食べればいい』

狭いテーブルに、
サンドウィッチやオードブルが並べられ、
ホテルの人が皿に盛り付けてくれる。

ファイサルは、自分専用に
サンドウィッチとオードブルを
用意してもらっていた。

食事が落ち着いた頃、彼が声をかけて来た。

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