熱砂の国から永遠の愛を ~OL、砂漠の国のプリンスに熱愛される~


『けがはないか?』

彼は、私の腕を軽くつかんで手に持った。

あんまり、自然な行動だったから、
彼の思うように手を差し出してしまった。

『ケガ?いいえしてないわ。
どうして、ケガなんかしてると思ったの?』
どこもなんともないと、
分かってもらうために、隅々まで見てもらう。

『きれいな指だね』

いつの間にか、
腕から指に手を滑らせている。

その指を、そっと頬に当てて、
ファイサルがためらいがちに言う。


『さっき、みんなで集まってるとき、
他の男に捕まえられていたから』

ファイサルは、きまり悪そうに言う。

『あ、あれ?私が自分から、
田島さんに倒れ込んだの。
畳できちんと正座してたから、
足がしびれちゃって、バランスを崩したのよ。

もつれて田島さんの上に
乗っかっちゃったの、
だから、無理やりされたわけじゃないわ』

『そうだったのか……』

『ファイサル、
私が無理やり捕まえられてると思ったの?』

『そうだと思ったから、
ああいう行動に出た。違うのか?
無理やり捕えられたんじゃなかったのか?』

『ええ』

『だったら、
彼に悪いことをしたな。
君のあんな姿を見て、カッとなってしまった』

『本当ね。池山先輩に言えば、
何とかしてくれると思う』
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