スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
とはいえ実際そうで、私はそういう人と付き合っている……。

「橘トラストホールディングスの株も下がってるみたいだけど、私には難しいことは分かんないわ。実和子も大変だろうけど、頑張ってね」

「う、うん……」

私が大変? そんな風には思わないんだけどな。釈然としない思いを抱えながら、亮平さんのマンションに戻ったときには、二十二時を過ぎていた。

テレビをつけると、ちょうどニュースをやっていて、橘トラストホールディングスの話題になっている。

フラッシュを浴びながら、頭を下げる亮平さんがいた。隣は社長で、端には顧問弁護士と思われる内野弁護士がいた。

顔をよく知らなかったけれど、どうやら息子さんの方だ。若いイケメン弁護士で、左手薬指に指輪をしている。

私には縁遠い世界の人たちの集まりに思えるけど、世間を騒がしたと謝罪している亮平さんは、紛れもなく私の恋人だ。

私にとっては、かけがえのない人だから、こういう姿を見るのは切ない。

テレビから目を離せないでいると、リビングのドアが開く音がして驚いて振り向いた。
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