スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「本気で言っているの……?」

「当たり前だろ? 遊びでするかよ。ごめんな、お前に恨みはないんだ。むしろ、忘れてたくらいだし」

忘れていた? 私は、圭介との思い出は、最後は切なくても、大事な思い出のひとつだったのに……。

「橘を、とことん傷つけたいんだ。あいつは、俺が朝田さんから引き継いだバラバンの経営にケチをつけやがった」

朝田さんというのが、どうやらバラバンの前代表らしい。そんなに、その人を尊敬してるんだ……。

「ケチをつけたって、亮平さんは考えもなしに物事を決める人じゃない。それだけ根拠があったってことよ」

声を震わせながら、そう反論したけれど、圭介はきつく私を睨んだ。

「分かったように言うなよ。俺はな、仕事に挫折したときに救ってくれた朝田さんと、バラバンを大きくするって約束したんだよ」

「それは、圭介の個人的な都合でしょ? 完全な逆恨みじゃない」

「黙れよ! まあどうせ、すぐになにも言えなくなるだろうけどな」

「え?」

ニヤリとした圭介は、私のシャツを引きちぎるように脱がせた。
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