スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
エレベーターに乗り、亮平さんは五十三階のボタンを押した。そこは最上階で、やっぱりか……と思ってしまう。
タワーマンションの最上階なんて、究極に贅沢だから。それにしても、エレベーターのなかも茶系にまとめられていてシックだ。
センスのあるマンションで感心しながら、使われている電球ひとつも気になってしまう。
エレベーターはあっという間に着いて、扉が開くと目の前の廊下の先に玄関ドアが見えた。
このフロアには、亮平さんの部屋しかない。大理石の床を歩きながら、廊下の両サイドに飾られている日本の有名な焼き物の花瓶に目がいく。
そこには小花が嫌みなく生けられていて、落ち着いたなかにも華やかさを出していた。
花瓶は小さなライトで照らされている。
「さすがだな。さっきからずっと、辺りを見回してる」
亮平さんはカードキーでドアを開けながら、私にそう声をかけた。
「あ、行儀悪かったですよね……。だけど、つい気になって……」
苦笑いを向けると、亮平さんは私を部屋の中へ入るように促しながら、ハハハと笑った。
「そういうところが、俺は好きだから。インテリアコーディネーターだもんな」
「亮平さん……」
彼の言葉が嬉しくて、頬が緩むのが分かる。好きだと言ってくれたことも、私自身を理解してくれていることも。
タワーマンションの最上階なんて、究極に贅沢だから。それにしても、エレベーターのなかも茶系にまとめられていてシックだ。
センスのあるマンションで感心しながら、使われている電球ひとつも気になってしまう。
エレベーターはあっという間に着いて、扉が開くと目の前の廊下の先に玄関ドアが見えた。
このフロアには、亮平さんの部屋しかない。大理石の床を歩きながら、廊下の両サイドに飾られている日本の有名な焼き物の花瓶に目がいく。
そこには小花が嫌みなく生けられていて、落ち着いたなかにも華やかさを出していた。
花瓶は小さなライトで照らされている。
「さすがだな。さっきからずっと、辺りを見回してる」
亮平さんはカードキーでドアを開けながら、私にそう声をかけた。
「あ、行儀悪かったですよね……。だけど、つい気になって……」
苦笑いを向けると、亮平さんは私を部屋の中へ入るように促しながら、ハハハと笑った。
「そういうところが、俺は好きだから。インテリアコーディネーターだもんな」
「亮平さん……」
彼の言葉が嬉しくて、頬が緩むのが分かる。好きだと言ってくれたことも、私自身を理解してくれていることも。