いつも、雨
「顔色悪いみたい。……大丈夫ですか?」
一通りの手当てを終えてから、佐那は要人にそう尋ねた。
「あー、うん。……佐那ちゃんは、慣れてるの?ナース?」
初対面のイケメンに突然名前で呼ばれてら、彼女は赤くなってあわあわしていた。
代わりに、井上が答えた。
「普通のお嬢さん大学の女子大生ですわ。カタギの。ボランティアみたいなもんや。な?」
自分たちとは無縁だとでも言いたいのだろうか。
……しかし、ボランティアで、元組長の弟のエンコ詰めた傷の手当てをすることは、まずないだろう。
ツッコむべきじゃないのかな?
井上と要人の視線を受けて、佐那の頬がほんのりと色づいた。
「色気づいてんじゃねーよ、不細工が!」
酷い言葉を吐きながら、奥から若い男がやってきた。
スキンヘッドだ。
目つきが悪い。
どう見ても、ヤバい男だ。
……が、骨折でもしているのか、ギプスに覆われた右腕を三角巾で釣っていた。
不細工と言われた佐那は、スキンヘッドの男ではなく、要人をチラッと見てから、恥ずかしそうにうつむいた。
舌打ちしたスキンヘッドの男を、井上が制した。
「おい!やめんか!原(はら)!」
はら、か。
原と呼ばれたスキンヘッドの男は、ムスッと口をつぐんだ。
ほうっと、佐那がため息をついた。
「大丈夫です。井上さん。原くんの口の悪いんは、よく知ってますから。」
佐那は苦笑すらして見せた。
そっぽを向いた原に、……要人はようやく気づいた。
「もしかして、原くん、こないだ稲毛さんを撃った?」
原が要人を睨んだ。
……図星らしい。
「やっぱり。あの時は明るい髪だったから、すぐにわからんかったよ。遠巻きだったし。……へえ。自分が撃ったヒトの家に匿われてるんや?」
要人は、多分に毒を込めて、そんな風に言った。
原はくやしそうに要人を睨み付けていたが……同じように井上に睨まれていて、何も言い返せなかった。
……なるほど。
原くんは、井上さんの舎弟ってヤツなのかな。
井上さんに頭が頭が上がらないらしい。
「……この通り、尖った、礼儀を知らないヤツですが、頭の良さと度胸だけは俺が保証しますんで、あんじょうお願いします。」
井上が、再び要人に頭を下げた。
一通りの手当てを終えてから、佐那は要人にそう尋ねた。
「あー、うん。……佐那ちゃんは、慣れてるの?ナース?」
初対面のイケメンに突然名前で呼ばれてら、彼女は赤くなってあわあわしていた。
代わりに、井上が答えた。
「普通のお嬢さん大学の女子大生ですわ。カタギの。ボランティアみたいなもんや。な?」
自分たちとは無縁だとでも言いたいのだろうか。
……しかし、ボランティアで、元組長の弟のエンコ詰めた傷の手当てをすることは、まずないだろう。
ツッコむべきじゃないのかな?
井上と要人の視線を受けて、佐那の頬がほんのりと色づいた。
「色気づいてんじゃねーよ、不細工が!」
酷い言葉を吐きながら、奥から若い男がやってきた。
スキンヘッドだ。
目つきが悪い。
どう見ても、ヤバい男だ。
……が、骨折でもしているのか、ギプスに覆われた右腕を三角巾で釣っていた。
不細工と言われた佐那は、スキンヘッドの男ではなく、要人をチラッと見てから、恥ずかしそうにうつむいた。
舌打ちしたスキンヘッドの男を、井上が制した。
「おい!やめんか!原(はら)!」
はら、か。
原と呼ばれたスキンヘッドの男は、ムスッと口をつぐんだ。
ほうっと、佐那がため息をついた。
「大丈夫です。井上さん。原くんの口の悪いんは、よく知ってますから。」
佐那は苦笑すらして見せた。
そっぽを向いた原に、……要人はようやく気づいた。
「もしかして、原くん、こないだ稲毛さんを撃った?」
原が要人を睨んだ。
……図星らしい。
「やっぱり。あの時は明るい髪だったから、すぐにわからんかったよ。遠巻きだったし。……へえ。自分が撃ったヒトの家に匿われてるんや?」
要人は、多分に毒を込めて、そんな風に言った。
原はくやしそうに要人を睨み付けていたが……同じように井上に睨まれていて、何も言い返せなかった。
……なるほど。
原くんは、井上さんの舎弟ってヤツなのかな。
井上さんに頭が頭が上がらないらしい。
「……この通り、尖った、礼儀を知らないヤツですが、頭の良さと度胸だけは俺が保証しますんで、あんじょうお願いします。」
井上が、再び要人に頭を下げた。