いつも、雨
「……領子さまを失うぐらいなら……妻子を捨てます……。」

そう言って、要人は再び領子の唇にむしゃぶりついた。


拒絶は許さない。


要人は領子の言葉を封じたまま、裾を割った。

白い太腿が露わになり……要人の指が領子の官能を呼び覚ます。



……相手が竹原なら……わたくし……こんな時でも、濡れてしまうのね……。

くやしい。

こんな風に、無理やりでも……翻弄されてる……。

わたくしの意地もプライドも、竹原の与える快楽の前には、何の役にもたたない。

……ひどいわ……。


ポロッと、領子の瞳から涙がこぼれ落ちた。

犯していた要人もまだ泣いていた。


「やっと……泣いた……。」

要人はそうつぶやいて、領子の涙を舌で舐めた。

「だって……こんな……ずるいわ……。」

「……そうですね。俺は、ずるい男です。……領子さまにも、家内にも、イイ顔をして……結局、何よりも大切な貴女を傷つけた……。」

沈鬱そうな要人に、領子は言い放った。

「そういう自己陶酔いりませんから!後悔も、反省も、わたくしの前ではやめて!」


要人は、目を見張って……それから、苦笑した。

「……酷い御方だ……貴女は。……俺を、許さないんですね……。」


そんなつもりはなかった。

でも言われてみればそうかもしれない。


領子は泣きながら要人を睨んだ。

あまりの美しさに、要人はますます奮い立った。


血を吐くような呻き声をあげて、領子はたたみかけられる耐え難い快楽を受け止めた。


「許さないわ。絶対に、許さない。一生、許さない。……生涯……はなさないで……」

やっと、領子が本音をこぼした。


要人の心に、ようやく余裕が生じた。

「はなしません。領子さまがどこへ逃げても、俺は、追いかけます。お約束いたします。」


きゅーっと、領子が要人に絡みついてきた。


……たまらないな。


「領子さま。……一緒に……いきましょう……。」


領子は子供のように泣きじゃくった。

「……いく……いくわ……地獄でいい……いく……」


要人は領子をぎゅーっと抱きしめた。


びくびくと痙攣する領子の身体を全身全霊で捉えた。



共に、地獄まで……。

一緒に、堕ちていこう……。


2人は、どちらからともなく、キスを交わした。

……今日初めての優しいキスだった。

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