幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「え、嫌だけど」
「……」
即答してしまった。
イケメンの顔でも、驚いた時はこんな風に間抜けな顔になるんだと、しみじみ眺めてしまう。
けれど、いくら葵くんが居るからって、妙齢の男女が同じ家で暮らすのはおかしい。変だ。
「言っとくけど」
髪を掻きながら、自分の靴を見つつ深いため息を吐く飛駒。
決心したかのように私に向き直ると、私を見た。
「お前の過保護な邪魔ものが居ない今しかチャンスはないから、俺も譲らねえ」
「だから」
「お前は俺の事、嫌いかもしれなけど、――絶対それ、覆してみせる」
「飛駒、人の話を――」
頭の中にいっぱいハテナマークが浮かぶが、私と飛駒の言いあいに気付いたのか、不安げに葵くんが顔を出した。
「けんか?」
「喧嘩じゃない」
「口説いてる」
「く!?」
突然の飛駒の言葉に、間抜けにも大きく口を開けてしまった。
「みゆおねえちゃんに、ママがはなしたいって」
「い、いく!」
口説く?
子どもの葵くんの前で、冗談にしてはおかしい発言に面食らってしまう。
まともに、飛駒の顔が見れなくなってしまった。
葵くんに手を引っ張られ病室へ入る間も、ちくちくと視線が刺さった。