幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「当たり前でしょ! 馬鹿じゃないの!」
恋人じゃないのに、なんで飛駒とそんなことしないといけないの。
意地悪をいう幼稚園児みたいな発言に、真っ赤になってうろたえてしまった私も私だ。
慌ててキッチンへ逃げ込んで、冷蔵庫を開けて顔を冷やす。
「モテモテの飛駒にとっては、同じ家に住む=ヤらせてもらえるって思ってるんでしょ。さいってい!」
「そこまで慌てなくて良いってば。俺はちゃんと美結の気持ちをまず貰うって決めたし」
ソファから起きあがる気配がしたけれど、振り返る度胸は無い。
「……でも今のは、俺を意識させるために言った。ちゃんと俺も男だって認識させとこうかなって」
ペタペタと飛駒の裸足の足音が、すぐ後ろまで近づいてくる。
「や、やっぱ無理。絶対無理。一緒になんて無理ってば」
「そんなに怯えられたら、苛めたくなっちゃうんだけど」
すぐ後ろまで来た飛駒に、金縛りにあったようにその場で動けなくなった私は、震えてしまった。
やっぱりこんな飛駒知らない。嫌だ。
「……嘘だってば」
頭をクシャクシャに撫でた後、私の足元に何かを置いた。