旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
「いらっしゃいませ」
「お世話になります。黒田社長からご招待いただきました、立花と申します」
「立花さまですね。ようこそいらっしゃいました」
玲央さんが仕事モードに切り替わり、柔らかな笑みを見せると、男性はすぐさま受付へ通す。
そしてチェックイン業務を済ませると、私たちの前にキーをふたつ置いた。
「お部屋はふた部屋でよろしかったでしょうか?」
「へ?」
ふた部屋?
そう言われて人数を数え直すものの、玲央さん、檜山さん、そして私、とやはり3人だ。ひと部屋足りない。
同じことを考えているのだろう、きょとんと首を傾げる玲央さんに、男性も不思議そうに首をかしげる。
「え?あ……黒田のほうから『505号室に立花さまと三浦さまを、507号室のシングルに檜山さまを』と聞いていたのですが」
「えっ……えぇ!?」
そ、そっか……言われてみればそうだ。
婚約者だと思って取ってたら、そりゃあふたりでひと部屋になるよね……。
その場は「そ、そうですか」と了承し、玲央さんはキーを受け取り部屋のある5階へと向かう。