俺様社長と付箋紙文通?!
仕切り直しにやってきたのはB.C. square TOKYOの地下5階にあるビルの管理室だ。窓がないこの部屋にはかわりに大きなモニターがたくさんあって、ビル内外の様子を映している。ハイテク機器が並ぶ部屋はさながらNASA管制室のようで、グレーの作業着を着た数人のスタッフがインカムを装着して指示を飛ばしている。
ここにはとちぎ出身の田中さんという年配の人が詰めていて(管理人室長というお偉いさんらしいが、まったく偉ぶることはない)、彼からエントランスパークの見張り役という依頼を引き受けて、懇意にしてもらっている。週に一度、エントランスパークの報告がてら、この管理人室に寄っている。そしてエントランスパークのことはそっちのけでとちぎ談義をするのだ。今日は流れの都合上、テツ子さんも一緒だ。
背は高くないがロマンスグレーのナイスミドルの田中さんが入れてくれたお茶をすする。ぷんぷんと怒りながらさっき2階であったこと(ついでに中華料理光琳でのことも!)を田中さんに話すと、彼はうなずきながら私の話を聞いてくれた。穏やかなひとだ。とちぎの男のひとって、おおむねこんな感じだ。ほっとする。
「ああ、設楽オーナー2世だね。強引でわがままだという噂は絶えないひとだよ。忙しんだからしょうがねえっぺな」
しょうがないって言われても。せっかく日本最先端のコーヒーを飲もうと思ったのに変な男に邪魔をされた。テツ子さんは田中さんへの差し入れにと2階のコンビニで購入したおせんべいをおいしそうにかじっている。もうシャチョーの件は気にも留めていないようだ。テツ子さんはそんなものだと受け流している。都会の人はドライだ。忙しいゆえに小さいことにはかまっていられないんだろう。
でも、なぜか、気になる。私は。
「田中さんにとって設楽社長は自分の雇い主だからなにも言えないってこと?」
「そんなことはねえべ。強引だけどそれで恩恵を受けてるひとはたくさんいるってことだっぺな。田舎の限界集落にリゾート施設を建てて街を再建したり、失業率の高い町にショッピングモールを作って雇用を創出して貢献しているだべな」
強引もわがままも個性でかたづくくらい偉いひとだってことだっぺ?と田中さんは笑う。でも私は納得できない。だってあの景色を楽しみにしていたひとが鶴の一声で邪魔されたんだし。
ここにはとちぎ出身の田中さんという年配の人が詰めていて(管理人室長というお偉いさんらしいが、まったく偉ぶることはない)、彼からエントランスパークの見張り役という依頼を引き受けて、懇意にしてもらっている。週に一度、エントランスパークの報告がてら、この管理人室に寄っている。そしてエントランスパークのことはそっちのけでとちぎ談義をするのだ。今日は流れの都合上、テツ子さんも一緒だ。
背は高くないがロマンスグレーのナイスミドルの田中さんが入れてくれたお茶をすする。ぷんぷんと怒りながらさっき2階であったこと(ついでに中華料理光琳でのことも!)を田中さんに話すと、彼はうなずきながら私の話を聞いてくれた。穏やかなひとだ。とちぎの男のひとって、おおむねこんな感じだ。ほっとする。
「ああ、設楽オーナー2世だね。強引でわがままだという噂は絶えないひとだよ。忙しんだからしょうがねえっぺな」
しょうがないって言われても。せっかく日本最先端のコーヒーを飲もうと思ったのに変な男に邪魔をされた。テツ子さんは田中さんへの差し入れにと2階のコンビニで購入したおせんべいをおいしそうにかじっている。もうシャチョーの件は気にも留めていないようだ。テツ子さんはそんなものだと受け流している。都会の人はドライだ。忙しいゆえに小さいことにはかまっていられないんだろう。
でも、なぜか、気になる。私は。
「田中さんにとって設楽社長は自分の雇い主だからなにも言えないってこと?」
「そんなことはねえべ。強引だけどそれで恩恵を受けてるひとはたくさんいるってことだっぺな。田舎の限界集落にリゾート施設を建てて街を再建したり、失業率の高い町にショッピングモールを作って雇用を創出して貢献しているだべな」
強引もわがままも個性でかたづくくらい偉いひとだってことだっぺ?と田中さんは笑う。でも私は納得できない。だってあの景色を楽しみにしていたひとが鶴の一声で邪魔されたんだし。