俺様社長と付箋紙文通?!
サキホを説得してあの恰好を……待て、待て。妙に品のあるサキホが好き好んでミニスカサンタをしているとは考えにくい。ならばそれはウォールが指示しているはずだ。とすれば、上司命令だからしかたない。いや、あのような破廉恥な姿を受け入れるサキホもサキホだ。受け入れる? 受け入れるだと? 嫌でも受け入れるのは上司命令だからか? いや、それだけではない何かがあるのではあるまいか。
いつのまにか俺はサキホの目の前に来ていた。サキホは俺に気づくと、肩をびくつかせた。何やら驚いている。かと思いきや、すぐに目を逸らした。
*−*−*
反対集会のひとたちがいなくなって、エントランスパークは静かになった。といってもクリスマスソングや鈴の音、車のエンジン音や人々の足音は相変わらずだ。都会の喧騒も慣れてくると気にならなくなる。
というか。音なんて気にしていられないのが本音だ。私の頭の中は直筆サインの名前がリフレインされまくっている。設楽丈浩、設楽丈浩、設楽……。あのひとが付箋紙のひとだったなんて。確かに社長で秘書がいて、自家用ヘリで出退勤して出張もして。言われればそんな風なところはあった。初めて会った光琳で確かバリキャリ女史といっしょにいたのは設楽シャチョーではなかったか。
銀座の宝飾店でダイヤのネックレスを買ってくれた。ピアスも指輪も。約束を反故にしただけであんなにも高額なものを代償としてプレゼントしてくれた。バリキャリ女史が購入していったタイピンをしていたのもうなずける。まるこぽーろに現れたのが彼なのも納得した。確かに彼は私と約束していたのだから。
ん? じゃあ、なぜ、自分が付箋紙のひとだと告げずに去ってしまったのだろう。約束した場所にやってきたら、思ってもみない人間がいてあきれてしまったから? こんな普通の女の子じゃ食事をする気にもなれなかったから? ビルオーナーの自分に食いつくかわいくない女だったから? 思いつく節はいくつもある。どれが正解か知ることはできないけど、私を目の前にして帰ってしまったことは事実なのだ。
なんか、ショックだ。どうにも気持ちが晴れない。どうしてだろう。
「こんにちは。咲帆さん、具合はどう?」
いつのまにか俺はサキホの目の前に来ていた。サキホは俺に気づくと、肩をびくつかせた。何やら驚いている。かと思いきや、すぐに目を逸らした。
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反対集会のひとたちがいなくなって、エントランスパークは静かになった。といってもクリスマスソングや鈴の音、車のエンジン音や人々の足音は相変わらずだ。都会の喧騒も慣れてくると気にならなくなる。
というか。音なんて気にしていられないのが本音だ。私の頭の中は直筆サインの名前がリフレインされまくっている。設楽丈浩、設楽丈浩、設楽……。あのひとが付箋紙のひとだったなんて。確かに社長で秘書がいて、自家用ヘリで出退勤して出張もして。言われればそんな風なところはあった。初めて会った光琳で確かバリキャリ女史といっしょにいたのは設楽シャチョーではなかったか。
銀座の宝飾店でダイヤのネックレスを買ってくれた。ピアスも指輪も。約束を反故にしただけであんなにも高額なものを代償としてプレゼントしてくれた。バリキャリ女史が購入していったタイピンをしていたのもうなずける。まるこぽーろに現れたのが彼なのも納得した。確かに彼は私と約束していたのだから。
ん? じゃあ、なぜ、自分が付箋紙のひとだと告げずに去ってしまったのだろう。約束した場所にやってきたら、思ってもみない人間がいてあきれてしまったから? こんな普通の女の子じゃ食事をする気にもなれなかったから? ビルオーナーの自分に食いつくかわいくない女だったから? 思いつく節はいくつもある。どれが正解か知ることはできないけど、私を目の前にして帰ってしまったことは事実なのだ。
なんか、ショックだ。どうにも気持ちが晴れない。どうしてだろう。
「こんにちは。咲帆さん、具合はどう?」