俺様社長と付箋紙文通?!
オフィスにはいり、宮下を呼びつけた。
「設楽社長、本当にいいんですか? 当初の予定のほうが利益が見込まれます」
「構わん。理事会も承知するだろう。俺が説得する」
「それから。銀座の宝飾店から仕上がったと連絡がありました」
「仕上がった? なんのだ」
「サンフラワーシリーズの指輪の刻印です」
「そうか……わかった」
「私が取りにいってきましょうか」
「いや、いい」
俺はうつむいてネクタイに目をやる。サキホとお揃いのタイピンがきらりと輝いた。無意味なシークレットおそろだ。タイピンはこうして使えるからいいが、指輪など持ち帰ってきてなんになる。刻印付では返品もできまい。
デスクの上にある丸い紙が目に入る。確か、ドーナツとともに宮下がもらってきたツリー短冊だ。なにか願い事を書こう。どうせ叶わぬ願いだが。
*−*−*
ネットのニュースで拡散されてからというものかなりの混雑になっている。ドーナツを買い求める人の列が30メートルを超えた。とうとう最後尾はビルの自動ドアまで届いてしまった。待ち時間は1時間弱。その列に設楽シャチョーもいた。否が応でも目が行ってしまう。背が高くて妙にオーラを発するイケメン。周りの女子もちらちらと彼を見やる。
でも設楽シャチョーには彼女がいるんだぞ。できる秘書のバリキャリさんなんだぞ。と心の中で毒づいた。
「いらっしゃいませ。昨日はお話を聞いてくれてありがとうございました」
「いや。悪友ウォールのためでもある。気にするな」
設楽シャチョーはいつものかんぴょう煮の入ったドーナツを手にしていた。私はそれを受け取り紙袋に入れる。きらりと光るタイピン、いつもしている。それは彼女であるバリキャリ女史に対する愛情表現だ。いいなぁ。こんな男の人に愛されたら幸せだ。長身、イケメン、財力も権力もあって、なにより優しい。なにからも守ってくれそうひと。
「ツリー短冊を持ってきたんだが」
「はい。ありがとうございます。あちらにツリーがあるのでさげていってください」
「ああ。じゃあな」
設楽シャチョーは手を軽く上げて私に挨拶すると車のとなりにあるツリーに短冊をぶらさげていった。何を書いたんだろう。あとでこっそり見てみよう。
*−*−*
「設楽社長、本当にいいんですか? 当初の予定のほうが利益が見込まれます」
「構わん。理事会も承知するだろう。俺が説得する」
「それから。銀座の宝飾店から仕上がったと連絡がありました」
「仕上がった? なんのだ」
「サンフラワーシリーズの指輪の刻印です」
「そうか……わかった」
「私が取りにいってきましょうか」
「いや、いい」
俺はうつむいてネクタイに目をやる。サキホとお揃いのタイピンがきらりと輝いた。無意味なシークレットおそろだ。タイピンはこうして使えるからいいが、指輪など持ち帰ってきてなんになる。刻印付では返品もできまい。
デスクの上にある丸い紙が目に入る。確か、ドーナツとともに宮下がもらってきたツリー短冊だ。なにか願い事を書こう。どうせ叶わぬ願いだが。
*−*−*
ネットのニュースで拡散されてからというものかなりの混雑になっている。ドーナツを買い求める人の列が30メートルを超えた。とうとう最後尾はビルの自動ドアまで届いてしまった。待ち時間は1時間弱。その列に設楽シャチョーもいた。否が応でも目が行ってしまう。背が高くて妙にオーラを発するイケメン。周りの女子もちらちらと彼を見やる。
でも設楽シャチョーには彼女がいるんだぞ。できる秘書のバリキャリさんなんだぞ。と心の中で毒づいた。
「いらっしゃいませ。昨日はお話を聞いてくれてありがとうございました」
「いや。悪友ウォールのためでもある。気にするな」
設楽シャチョーはいつものかんぴょう煮の入ったドーナツを手にしていた。私はそれを受け取り紙袋に入れる。きらりと光るタイピン、いつもしている。それは彼女であるバリキャリ女史に対する愛情表現だ。いいなぁ。こんな男の人に愛されたら幸せだ。長身、イケメン、財力も権力もあって、なにより優しい。なにからも守ってくれそうひと。
「ツリー短冊を持ってきたんだが」
「はい。ありがとうございます。あちらにツリーがあるのでさげていってください」
「ああ。じゃあな」
設楽シャチョーは手を軽く上げて私に挨拶すると車のとなりにあるツリーに短冊をぶらさげていった。何を書いたんだろう。あとでこっそり見てみよう。
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