また明日、空の向こうで。
目が覚めると寝かされてた。
どこだろう…?
ゆっくりと体を起こして辺りを見渡してみたけど、どうやらあたしの知らない場所のようだった。
どうしたらいいか分からず、固まってたら
ガチャッ、
とドアが開いた。
「お、起きたか。体調どうだ?」
入ってきたのは久瀬くん。
「大、丈夫、です」
でも何で久瀬くん?
未だにここが何処かわからないままで。
思わず敬語になってしまう。
そんなあたしの心が分かったのか、久瀬くんが話し出した。
「昨日倒れただろ?だけど俺ゆうこの家とか知らないから連れてきた」
なんでもあの公園から久瀬くん家は近いらしく、倒れてるあたしを放っておくわけにもいかず、連れてきてくれたらしい。
「女子だし、そこら辺どうかと思ったけど他に思い浮かばなくて」
久瀬くんはそう言って苦笑する。
ここまでしてくれた彼に笑ってお礼を言おうとしたとき、また苦しさに襲われる。
咳が止まらなくて、だんだん過呼吸気味になってく。
「大丈夫か」
久瀬くんがくれたタオルを口に当ててゆっくりと深呼吸をする。
少しずつ落ち着いてくるのがわかると、久瀬くんは ちょっと待ってろ 、と言って部屋を出ていった。