イジワル社長は溺愛旦那様!?
「ふぅん……そうなんですね」
なんだか難しい立場なのだなと思いながら、夕妃は湊のことを思う。
秘書として仕事中に見る神尾湊は、いつもどこか張りつめているのだ。
もちろん家に帰るまでにオンとオフを切り替えてくるようだが、彼は今日疲れて帰ってくるかもしれない。
湊の苦労を思うと、胸の奥がきゅっと締め付けられる。
そこで澄川がふっと思い出したように問いかけてくる。
「あ、そういえば猫ちゃんどうだった?」
「えっ、ああっ、まだあげてないです……!」
「ああ、そうだよね。使ってるやつあるしね。食べたら感想聞かせてね」
澄川の感じのいい笑顔に、夕妃は慌ててうなずく。
「は、はい……」
(大変だ……! 朝陽くんに聞いておいてもらわなければ……!)
夕妃は愛想笑いを浮かべながら、さらに頭を下げた。