イジワル社長は溺愛旦那様!?
(いや、でもこの状況がすでに十分甘えてるのに……これ以上どうやって……)
真面目に考え込みながら、ふと気が付いた。
このいちいち理由を考えてしまう態度が、要するに湊がいう【気楽に、肩の力を抜いて】から離れていっているのかもしれない。
今日は水曜日。
夕妃はたとえ首になるとしても、なんにしても月曜日は会社に行かねばならないので、湊との生活も、今日を含めてあと五日ということだ。
(五日間……かぁ……)
あと五日ですべてが終わる。
朝陽がおらず、湊とふたりきりの生活。
ひとときの夢には違いないが、おそらくこんな夢は二度と見られないだろう。
もちろん自分の複雑な状況を忘れてはいない。
こんな状況になってしまったのはすべて自分の責任とわかっている。
だがそれとは別問題として、おそらく長い人生において、たった五日――わがままに生きても、罰はあたらないのではないか。
急に、そんな気持ちが湧きおこってきたのだった。