イジワル社長は溺愛旦那様!?
(嬉しい……?)
「そう……嬉しい……そしてめちゃくちゃ興奮する……わかる?」
耳元でささやいていた湊の唇が、夕妃の耳に触れる。
「早く夕妃の中に入りたい……って……押し入ったら、夕妃はどんな顔をして、どんな声をあげるんだろうって……興奮する」
湊の舌が、するりと耳の中に入ってきた。
それは当然夕妃のまったく知らなかった領域で、思わず体が跳ね、背中をのけぞらせてしまった。
頭の中で、湊の音がする。
目の前が真っ白になって、息ができなくなる。
「――」
気が付けば、体をベッドの上に横たえられていた。
湊はじっとそんな夕妃の上で、艶やかに微笑む。
いつも見る湊ではない、一人の男の、欲望に濡れた目で、湊は夕妃を見つめていた。
こんな目で見られて、ときめかないはずがない。
(湊さん……やっと私たち、夫婦になれる……?)
夕妃の心はすでに湊一色に染められていた。
はやく彼のものになりたかった。
心も体も抱きしめて、つらぬいて、埋めてほしかった。
けれど――。
湊はしばらく夕妃を見つめた後、ふっと笑って、夕妃の額にチュッと音を立ててキスをして、ささやいたのだ。
「おやすみ」