イジワル社長は溺愛旦那様!?


――――――



長い時間をかけて愛し合った後、途端に気が抜けて、うとうとする夕妃の後ろから、包み込むように湊が体を寄せてきた。

左腕はウエストの上を通り、夕妃の手を握り、右腕は夕妃の頭の上に投げ出すように置いている。
彼が作ったその空間にすっぽりとおさまると、妙に心が落ち着いた。


「夕妃……」
「ん……」
「眠いの……?」
「ん……」


少し眠い夕妃の返事は、ふわふわとしている。
耳元で湊の低い声が響くだけで、心地よくて、また眠くなる。


「寝る前に、シャワーを浴びないと」


確かに湊の言うとおりだ。


(でも動きたくない……いやでも、起きないと……さすがに……)


「――仕方ないな」


湊はベッドから起き上がると、そのままベッドルームを出て行く。


彼だけ先にシャワーを浴びるつもりなのだろうか……。
そうなると置いてけぼりにされたのが妙に寂しくなる。

起きない自分が悪いので、勝手ではあるのだが――。

だがすぐに湊は戻ってきて、夕妃の体を軽々と抱き上げた。


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