イジワル社長は溺愛旦那様!?

「ひゃっ……」


ビックリして目を覚ましたが、湊はそのまま夕妃を抱いてバスルームへと入っていく。

バスタブにはどんどんお湯がためられていて、もくもくと湯気が上がっていた。

さすがにバスルームでお姫様抱っこは危ない。
夕妃は湊の腕から下ろしてもらって、彼を見上げた。


「み、湊さん……?」
「大丈夫。夕妃は寝ててもいいから。俺が体を洗ってあげる」
「えっ、そんな、あの、悪いです……自分で洗えます」


ぶるぶると首を振って、溜まりつつあるお湯の中に逃げるように体を沈めた。

湊に自分の体を洗ってもらうなど恐れ多いというか、いくらなんでもぐうたらすぎるとか、いろんな考えが浮かんでは消える。

だが湊は妙にキリッとした顔で首を振り、バスタブに入ってくると、夕妃の後から抱きついてきた。


「悪くない。俺がそうしたいんだ」


ちょっとすねたような口調である。

まさかの反応だ。



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