雪と初恋
「……暖かい」

ふふふと笑うましろの声が、少し湿っぽい気がするのは……気のせい、だろうか?
 
そのうちバスがきて、
やっぱり離れて座って乗る。
学校でましろは、いつものように一日眠ってた。
 
バス停で毎度のように、ましろと二人でバスを待つ。
朝と同じように自分のコートの中にましろを入れ、後ろから包み込む。
手袋もましろの手に嵌めてやった。

「ブカブカだね」
 
そういって、ましろは嬉しそうにふふふと笑う。
大好きな雪が積もっているせいか、今日のましろはいつもよりよく笑う。

ふふふ。
ふふふ。

帰りのバスは、ましろが僕の手を掴んで離さないから、並んで座った。
バスが出ると、ましろがぽつりと呟いた。

「ましろはね、真白、だけど真っ白じゃないの」
 
目の前のましろが、おかしそうにふふふと笑う。

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