恋愛白書
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「やしな、あのひとでしょ?元彼」


キッチンで食材を洗っていると智香がこそっと耳打ちしてくる。


智香が見ているのは丈。


「なっ!」

「なんか2人に流れてる空気ちがうもん」

「そうかなぁー」


そんなこと考えてもいなくて。
びっくりして胸の鼓動が収まらなくなる。


「なぁ、みんなふたりは彼女とかいんの!?」


虎がさっそく仲良くなったタケとマサに聞く。


「いる」

「いない」


マサとタケがそれぞれ答える。


「彼女いんのか!おまえ!」


とマサの頭をバンバン叩く。


「あの人すごいね」


虎を見て智香が苦笑い。


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