チューリップ
「何であんたなの…?」
「…え?」
突然真顔になった赤井さんが発した言葉の意味がわからなくて、さらに混乱する。
私がなに?
「何で突然来たあんたなのよ!?
あたしはずっと前から一緒にいるのに…」
どういう意味?
言っている意味はわからない。
だけど、苦痛に顔をゆがませる赤井さんを見て胸が締め付けられる。
私がこんなにも赤井さんを苦しめていることは、今の私の頭でもわかった。
「お願い。」
赤井さんの言葉を合図に、倉庫の奥から知らない男が2人出てきた。
「了ー解♪」
「結構かわいいじゃん!やりー♪」
誰…?
やめて…こないで!
叫びたいのに声にならない。
見知らぬ男2人は私に近づいてくる。
この感覚…
吐き気がする……
もう私には抵抗する力すらなくて、触ってくる男の手を振り払うことすら出来なかった。
「優しくするからさ♪」
にやにや笑いながら私の服を脱がしていく。
もう…いいや………
『バリーーン!!!』
窓が割れる音が
遠くで聞こえた気がした。