溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~

「白埜さんは、冷たいと思われがちだけど、実は優しい人です。桃園社長といるときはとても穏やかな笑顔を見せるのに、私にはあまり見せてくれませんが。まぁ、貴女の良いところは彼に聞いてください。これ以上振られた私が言っても、無意味ですからね」

「無意味だなんて思わないですよ。だって……」

「なに?」


 見慣れない眼鏡姿の社長は、惜しみなく笑顔を見せる。
 振られた相手といるのに、どうしてそんなに穏やかでいられるのだろう。その表情の裏にどんな感情があるのか……。



「嬉しかったんです。社長に好意を伝えていただいて、お断りはしましたけど……嬉しかったんです、私」


 テーブルに肘をつき、深い息が返された。
 眉間にしわを寄せた社長は顎を上げ、軽く合わせた両手を口元に当てている。



「罪深いですね……塩対応の女性は」

 そう言いながら、社長は眼鏡の向こうから私に視線を流した。


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