溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
「葛城さん……亜緒くんって、とってもいい男よね。彼女、いないって聞いたけど本当?」
「プライベートなことは、私にはわかりません」
「嘘よ。彼、貴女になら心を許している気がするもの。きっと知ってるはずだって思ってたから、今日の取材を受けたのに、教えてもらえないなら帰るわ」
「それは困ります。取材は受けていただかないと」
「じゃあ、教えて」
「本当に知らないんです。それに記事になったほどの関係があるなら、貴女のほうが知っているんじゃないですか?」
キスだって、してたんだから。
貴女が夜の社内に入れたのも、社長が呼び寄せたからでしょう?特別な仲だから、人目を忍んで会ったり、記事の内容を否定しないんじゃないの?
「どうしました?」
私と彼女が小声とはいえ言い合いをしていると、葛城社長が気づいて近づいてきた。
「葛城社長のことをもっと知りたくて、何か知らないかって聞いていただけです」
「直接聞いてくださればいいのに」
何度か会っているだけでは醸せない仲の良さに、周りの視線が集まる。だけど、雨賀碧だけは私を意地悪に見つめていた。