溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~


「雨賀さんと桃園さんが同棲しているそうですね。今朝の記事、読みましたか?」

「いいえ」

「そうですか。ここ数ヶ月の関係ではないそうですよ。私と雨賀さんの関係まで蒸し返されてしまって、少々迷惑です」

 高層階から見下ろす朝9時過ぎの景色を背景に、社長はコーヒーをデスクに置いてから携帯を手にした。



「どうしてここに呼んだかわかりますか?」

「……」

 社長がどうして呼び寄せたか、そこまでは気が回らない。
 頭も心も、桃園さんと私と雨賀碧のトライアングルが満たしてしまっているから。



「今日の社内は、白埜さんにとってさぞかし居心地が悪いと思ったからです。こんなムードで仕事をしてほしくないし、させたくもない。社長として、できる限りのことをしようと思ったんです」

 ソファから社長を見上げると彼は陽光を背負っていて、その眩しさに目を細めた。



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