呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。
カラン、といつもの音が鳴り来客を知らせる。
「いらっしゃいませー
・・・・・・ ━━━━━えっ?」
「央、」
始めて見る不安げな顔をした雄大がそこにいた。
「━━━━━っ、な、なんでここが」
手に持っていたお盆を胸に抱きしめて一歩づつ後ずさる。
「央、探した。ちゃんと話したいんだ」
追いかけるように雄大が早足で近づいてくる。
「━━━━━やっ、」
広くない店内。
すぐに背中がカウンターにつく。
目の前に迫る雄大も手を伸ばせば触れられそうに近い。
「央、聞いて。お前の事セフレだなんて思ったこと無い。ちゃんと彼女だって思ってた」
「い、いや…………嘘よ。もう帰って!」
「頼む。聞いてほしいことがあるんだ」
「嫌!教えてほしかったときに雄大は何も教えてくれなかった。だからもう聞かない」
お盆を持ったまま体を固くして動けない私に雄大の手が伸びる。
雄大も困ったように寂しそうにゆっくりと手を動かしていた。
雄大の手が私に触れる瞬間、なっちゃんの声がした。
「央に触らないで!」