本当の君を好きになる
「──何?誰と来てるか知りたいの?」
そう言いながら、意地悪な笑みを浮かべる湊くん。
二人組は、目を丸くして更に顔を赤くする。
「実は彼女と来てるんだよね。──なんて言ったらどうする?」
「えっ!?」
「ど、どういう……!?」
二人が戸惑っている間に、湊くんは歩みを進める。
え、待って……?
な、何かこっちに近づいてきてないっ!?
私は、マフラーに顔を埋めて、とにかく俯く。
すると、湊くんに肩を抱かれた。
そして彼は呟く。
「そのまま……ね?」
そう言った瞬間、二人組から痛いほどの視線を感じる。
ま、待って!!
怖すぎでしょ!!
湊くんは、手をヒラヒラと振ってそのまま歩き始める。
私も、前が見えない分、湊くんにくっつくしかなかった。