本当の君を好きになる
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直登は私の話を聞いて、それなりに納得したようだ。
そりゃ、あれだけ抱き締めてたら、香水の臭いもついちゃうよね。
とりあえず、何か飲み物でも持って来ようと思い、立ち上がろうとしたその瞬間、肩を押さえつけられる。
驚いて、彼の顔を見ると真剣な顔をしていた。
そのまま、後ろに倒れる体。
目の前いっぱいに映る、彼の綺麗な顔。
「……桐谷ばっかりズルい。」
「……え?」
「……俺のことも……抱き締めてよ。」
顔を赤くして、目をそらしながらそう言う直登。
私は愛しくなって、彼のことを思いきり抱き締めた。
二人の心音が心地よく重なり、体に響き渡る。
「あー、ダメ。もう限界。」
耳元で掠れた声が響く。
「このまま襲っても……良いよね?」
ドクンッ……!!
一層激しくなった心臓の音。
「……ばか。」
私は、そのまま直登に溺れていった──。