完璧な彼は、溺愛ダーリン

「どうしますか?」


マスターは私と葛木さんにおしぼりを渡すと、そう私に尋ねる。
葛木さんはもう決まっているらしく、メニューを取ると私へ手渡した。

それをぱらりと開く。
だけど、あまりカクテルとか頼まないからわからない。

モスコミュールとか、ジントニックとか、よく聞く名前ぐらい。
無難に知っているお酒を頼もうか悩んでいると、葛木さんが口を開いた。


「何でも美味しいよ。味がわかんなかったらどんなお酒が好きか言えば作ってくれるし」

「ええ、何でも聞いてくださいね」


葛木さんの言葉に頷きながら柔らかな物腰でそう話すマスター。


「それじゃ、モスコミュールでお願いします」

「かしこまりました」

「マスター俺はカミカゼ」

「おや、これはこれは。かしこまりました」


ふふっと何故か笑ったマスターは慣れた手つきで作って行く。
私は首を傾げると、葛木さんに尋ねた。

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