完璧な彼は、溺愛ダーリン


「……はあ、飲んでくればよかった」

「え、栞と飲んでなかったんですか?」

「飲んでないよ。俺、そんなお酒強くないから」

「そうなんですね」

「基本的に飲み会でもあまり飲まない様にしているし」


そうなんだ。葛木さんが酔っ払うとどうなるんだろう?
スパダリって言われている彼の、酔っ払った姿か。
想像もつかないや。

それに、葛木さんがビールとか飲んでいる姿も想像出来ない。
こういうお店が似合うってのもあるけど。


「葛木さんって生ビールとか飲むんですか?」

「え。もちろん。飲み会はとりあえずビールでしょ?」

「飲むんですか!?」


思わず大きな声になってしまった。
とりあえずビールなんてセリフが彼の口から出て来るとは思わなかった。


「あはは、当たり前じゃん。三石さんは俺をなんだと思っているの?
確かにここは俺の行きつけだけど、普段同僚と飲みに行くのは居酒屋だよ」

「なんか、行くのはオシャレな高そうなバーばかりなのかと」

「そんな事ないよ。俺ってそんな風に見える?」

「……見えますね」

「孝平くんはこう見えて、意外と抜けているんですよ」


話に割って入ったマスターは、そう言うと葛木さんの前にグラスを置く。
どうやらこれがカミカゼらしい。


そのグラスを持つと、葛木さんは少しだけ口を尖らせた。
< 113 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop